パドックにおける脚の振りについて考察します。
脚の振り幅について
左の馬に比べて右の馬は脚の振り幅が広い。


パドックでは振り幅が広い馬について「力強い歩様ですね」や「スッスッと伸びの良い歩様ですね」などと評価されることがあります。
結論とすれば、振り幅が広い馬は馬券消去を見当することになります。パドックで脚の振り幅を大きく使っている馬には余裕はあまりないということが言えます。
腰を左右に捻転しなければならないような大きな振り幅であれば、なお狙い目からはずしやすくなります。こうした馬はバランスが悪いのかゴールまでに大きく消耗します。
広すぎる歩幅は狙えない。余裕のある馬は歩幅が狭い。
脚の振り方について
左馬は前後に広く脚を振るタイプで右は横から見て内向きに脚を振るタイプ


パドックを周回する馬の歩様を観察すると、上記のように前後に開いた歩様や閉じた歩様が見られます。また中立のような歩様も見られます。
レース結果と歩様の関係から閉じた歩様の馬が狙い目です。こうした馬は操作性が高く、最後の直線では十分な脚を使うことが多くあります。
レース中のバランスに優れ、バランスの悪さによる余計な体力消耗が少ないように見えます。
前後に開いた歩様は狙えない。閉じた歩様は狙い。
歩様の力強さについて
左馬の歩様は一定の力強さを感じさせます。右馬は歩様の一部分に力強さが現れ強いトルクを感じます。


以前の記事でトルクと速度について説明しました。歩様に力強い部分が出ている場合は、秘めたトルクが漏れ出したと見ることができます。
するとパワー型で、芝レースなら大幅に割引きとなります。ダートは乾燥度によります。ちなみに右のような馬はダートレースの方が多くなります。
力強さが漏れ出した歩様は、その分トルクに偏った能力を読み取れる。一方、トルクを感じさせない歩行中の力強さが一定に見える馬はスピード型と考えることができる。
脚の振りをとらえよう
競争馬は力強く歩幅が大きい方が強く見えるものです。しかし、競争コースは人が強く見える物とは違う結果を出すようにできています。勝馬はコースによって決まります。コースに合う馬が勝つのです。特に高速芝のオーバルコースでは力強く歩幅が大きい馬は、割引が正解と言うことが少なくありません。