トークダイジェストではトークのクライマックスを簡単に紹介しています。
エクセルを使っていますがしっくりきません
お客さまは、エクセルと仲良くなれないようです。
通常会話のフェーズ
- エクセルを使っているともやっとするのですが。
-
モヤッとをもう少し具体的にできますか?
- 引き継いだエクセルのレイアウトや関数が理にかなっていないように見えるのです。
-
よくある悩みのひとつですね。お客さまにはより洗練された形が想像できるのだと思います。
- はい、今までこれでやってきたからという答えしか来ないからです。
-
すると、我慢してそのまま使うということになりますよね。お客さまは次の引継ぎまで想定するタイプですか?
- そうなんです。これが引き継がれることに生産性はないと思っています。
-
そうなんですね。作り変えることには問題がありますか?
- 上司に相談したら、時間のある時にする分にはやってほしいということです。
-
作ろうと思っているのですか?
- はい、作りたいのですが時間がかかると思いました。
-
全体的なイメージでお伝えします。
提案のフェーズ
こちらのお客さまは、エクセルのモヤっとについて知りたいのでしょう。
業務に置いてエクセルは計算やデータ管理に力を発揮します。電卓をたたいて書類を開いていると時間がかかるところを瞬間的に結果を出すことができます。そのためには次の段階があります。
- 業務の掌握
- 業務上必要なデータの網羅
- 入力レイアウト
- 表示(印刷)レイアウト
- 操作点数の最適化
①と➁を間違えると、エクセル作成の③と④も間違えます。作成した表を見直すサイクルがあります。
- 関係法令の改正時
- 業務変更時
- OSなどのアップデート時
①と②が表計算に影響を与えるかを確認する必要があります。③は動作点検です。おさらいのような形になりましたが、ここまでは表計算作成の基礎です。
表計算作成時の留意点は次の通りです。
- ヒューマンエラーを見逃さない
表計算作成者やデータ入力者以外にそれらを点検する人がいることが理想です。そのため表計算導入時には他者による点検時間も業務設計に組み込まれるべきです。総合的には業務時間の短縮などにつながるはずだからです。
しかし、自分の正面業務という考え方によってまったく協力されないことが多くありますので、この点は一人で点検まで行うことも想定してください。このような場合の改善は困難でしょう。もちろん大量のデータを扱う担当であれば、データのボリュームに比例してヒューマンエラーの発生が想定されることになります。
これらが理解されない環境は想像以上に多くあるようです。ひとつにはエクセルがさっぱりわからないというより、パソコンに近づきたくないということもあるかも知れません。こうした環境を相談しても「今までもやってきたから」と相手にされないという方の相談も少なくありませんでした。
入力レイアウトとデータレイアウトをシートタブごとに管理していることが多いと思います。入力レイアウトと出力レイアウトがひとつの表で完結しているパターンも多いでしょう。例えば連番を入力したらそのまま該当のデータが表示されるような場合です。
これを手入力にしている場合は、入力兼出力レイアウトタブが人数分作られている場合があります。関数を使えば入力兼出力レイアウトタブとデータレイアウトタブの2つだけで済みます。
入力兼出力レイアウトタブが人数分作られる場合は、手入力がメインとなっているので100人分のデータであれば100枚の手入力が必要となり、確認の際にはタブを探す必要があります。しかし関数で整えていると入力兼出力レイアウトタブとデータレイアウトタブの2枚で連番を入力するだけで内容を確認できます。
せっかくなので、もう少しお話ししますとできるだけ改善したくないという意見もあります。とある経済学者の論理としておきますが何でも改善して費用対効果を高めると収入が減るというジレンマの話です。
これにはもう一つのジレンマがあります。つまり効率化をはかった方がコストがカットされるので競争力が高まる可能性があるということです。従業員の収入と会社の競争力にジレンマの関係が生じることもあるということです。
そのため改善がすべて良いととらえられているわけではありません。また、高度に構築してしまうと後任がまったく理解できなくなるという問題も指摘されています。これはエラーだらけの表計算を申し送られることでも生じる問題なのであまり関係ないようにも思えますが。
いずれにしても、そもそもモヤっとする環境におかれやすいのがエクセルです。お客さまは敏感にこうしたことを感じているのかも知れません。当面の業務に問題が出てきそうな場合は、関数などのアドバイスもできますのでご利用ください。

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