最近では、自分を愛することの大切さが広く説かれるようになり、多くの書籍や動画がこのテーマを取り上げています。しかし、それが具体的に何を意味するのか、案外難しいものだと感じます。
ただ「むやみに自分を愛する」という試みもあれば、「愛せる自分を構築する」というアプローチもあります。どちらも一理あるようですが、現実の広がりやそこから受ける影響を考えると、単に内面を作り上げるだけでは不十分に思えることもあります。
ありのままの自分を否定しないこと――それこそが自分を愛する本質に近いのではないでしょうか。しかし、それを実践するには時に大きな勇気が必要です。例えば、自分の内なる世界観を人前で発表する際、ふと「惨劇の予感」といった一種の妄想がブレーキとなることがあります。
しかし、絵画における天使と悪魔を思い浮かべてみてください。天使が人々に癒しと救いをもたらす存在であるのに対し、悪魔は恐怖や葛藤を引き起こす象徴として描かれることが多いです。「惨劇の予感」という妄想も、まるで西洋絵画にあるような悪魔が囁いているかのようです。
実際、ステラ広場で自由に表現することを続けていく中で、多くのご依頼や新たな出会いが生まれました。この始まりのときに抱いた「惨劇の予感」はただの妄想にすぎなかったのです。自分を愛するとは、自分のあらゆる側面を認めることなのだと、強く感じます。
この考えは日常にも反映されます。例えば清掃という行為でも、完璧さを追求するだけでなく、状況を楽しみ、受け入れることで、お客様とのつながりを温かくすることができます。そして、それは「心からキレイな場所を提供したい」という思いへとつながっていくのです。それは、自分を愛するということが初めて可能にする感覚なのではないでしょうか。
