大アルカナ18番「月」
過去の影を乗り越える旅

■逆位置：脱却、明晰、トラウマの解消、回復

月のカードの逆位置は、夜空に輝く月が曇り空を突き抜けて、その光で深い霧を晴らす瞬間を表しています。吠える犬とオオカミは、かつて私たちを悩ませていた内なる葛藤を象徴していますが、逆位置ではその葛藤が徐々に解き放たれていくことを示唆しています。二つの柱の間に揺れる月は、かつて悩み苦しんでいた状況の明晰さを徐々に取り戻し、心の奥底から新たな希望を生み出す道筋を指し示しています。

このカードは、過去に縛られた感情やトラウマからの脱却を象徴しています。霧が晴れていく中、曖昧で不安定な心は解放され、明晰さと落ち着きを得ることができます。月光が照らす水面は、心の深層を映し出しながらも、逆位置ではその不安を乗り越える力を私たちに与えてくれる存在です。

逆位置の月はまた、失われたバランスを取り戻す機会を示しています。心の中にある移ろいやすい感情を克服し、安定感を得る道が見えてくるのです。この象徴は、過去を乗り越えた先に得られる回復の旅を描いており、私たちが前進するための勇気を引き出してくれます。

月が晴れ渡る夜、私たちは新しい視点を見つけ出し、過去の影を手放す力を持つことができる――そんなメッセージが、このカードの逆位置に込められています。

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